相続人の中に認知症などで判断能力が低下している方がいる場合、通常の相続手続きがそのままでは進められないことがあります。今回は、なぜ問題になるのか、どのような対策があるのかを解説します。
なぜ問題になるのか
遺産分割協議は、相続人全員が内容を理解したうえで合意する法律行為です。判断能力が低下した相続人がいる場合、その方は有効に協議に参加することができず、他の相続人だけで話し合って作成した遺産分割協議書は無効になってしまいます。家族であっても、本人に代わって勝手に協議を進めることはできません。
成年後見制度はどう活用する?
このような場合、家庭裁判所に申立てを行い、判断能力が低下した相続人のために「成年後見人」を選任してもらう必要があります。選任された成年後見人が、本人に代わって遺産分割協議に参加することで、手続きを進めることができるようになります。ただし、申立てから選任まで一定の期間がかかること、また後見人はご本人の利益を最優先に行動する必要があるため、必ずしもご家族の希望どおりの分割内容にはならない場合がある点には注意が必要です。
生前にできる対策とは?
ご本人の判断能力があるうちに対策をしておくことで、将来の負担を減らせる場合があります。
- 遺言書を作成し、遺産分割協議自体を不要にしておく
- 任意後見制度を利用し、将来の後見人をあらかじめ決めておく
- 家族信託を活用し、財産の管理方法をあらかじめ決めておく
特に、判断能力が低下する可能性のあるご家族がいる場合は、遺言書の作成によって遺産分割協議そのものを不要にしておくことが、有効な備えの一つになります。
まとめ
相続人に判断能力が低下した方がいる場合、遺産分割協議には成年後見人の選任が必要になり、手続きに時間がかかります。生前の備えについても、お気軽にご相談ください。初回相談は無料です。
TEL 03-6821-6825(受付時間 平日9:00〜18:00)


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